ゆ~き
ゲームブロガー
ゲーム系ブロガー、ゆ~きさんインタビュー!
- 今回のインタビュイーは、ゲームブログ「ファミコン琉拳」を運営し、9月に初の同人誌「ダンガンロンパ考察読本」を発行したゲームブロガーのゆ~きさんです。
ゆ~きさんはレトロゲーム時代から大変豊富なゲーム体験をお持ちになられていますが、そんなゆ~きさんがなぜ初の同人誌の題材にダンガンロンパを選んだのか、そのあたりを含めてお尋ねします。
ゆ~きさん、よろしくお願いします。自己紹介をよろしくお願いいたします。 - よろしくお願いします。
「ファミコン琉拳(http://blog.livedoor.jp/jjj2017/)」の管理人で、「ダンガンロンパ考察読本(https://pictspace.net/items/detail/488892)」を発行した、ゆ~きと申します。
レトロゲーム・漫画・映画が好きな、ごく普通のゲーマーです。
インタビューの中でダンガンロンパシリーズのネタバレがあるので、ご注意ください。 - まず、ファミコン琉拳というゲームブログを立ち上げたきっかけを教えてください。
- たくさんゲームをプレイして来たので、せっかくだし感想でも残そうかと思って立ち上げました。
同じレトロゲーム好きに対して名刺代わりになるかなと思ったんですが、SNSがあるのであんまり更新できていません。同人誌制作が落ち着いたら、もっと中身を充実させたいと思っています。 - ゆ~きさんは過去に多くのゲームハードをお持ちになられていたとお伺いしております。これまで所有したハードのうち、思い入れのあるハードのエピソードを教えてください。
- セガが好きなので、セガハードの全てに思い入れがあります。
それでもあえて1機種だけ選ぶのなら、ドリームキャストでしょうか。
起動する度に鳴る「ピーッ」というビジュアルメモリの電池切れの警告音と「ジーコ、ジーコ」というスレッドモータのシーク音からは、いじらしさすら感じます。
ちなみに、ドリームキャストが好きすぎて、ノーマル、スーパーブラック、パールブルー、パールピンク、シルバーメタリック、R7、カスタムと、色違いの本体を7台所有しています。
あと、カスタムドリームキャストにはシリアルナンバーが振ってあって、僕が所有しているのは限定78台中の78台目なので、所有者の僕より高い価値があります。 - また、思い出に残るベストゲームをその理由も含めて教えてください。
- 思い出に残るベストゲームなら、やはり『ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』です。
マイコンBASICマガジンやゲーメストのハイスコア集計を見て育ったので、「人生で何か1つだけでもビデオゲームで全国一位を獲った実績が欲しい」とずっと思っていて、ダンガンロンパの考察にスコアなんてありませんけど、「ニューダンガンロンパV3の考察では自分が全国一位だ!」という手応えがあります。
もちろん、僕の考察が本当に正しいのかや、他のプレイヤーがどう評価するのかは、全然別の話ですけど。 - 数多くのゲームをプレイしてきたゆ~きさんが、初の同人誌の題材としてダンガンロンパを選んだ理由はなぜでしょうか?
- 「ブログにすでにある13万字の記事を貼り付けるだけで本になるのでは!」という適当な思い付きからです。
それが、約7万字加筆したり、表紙を外注したり、印刷のあれこれに悩んだりして、実際に取り掛かってから通販を始めるまで1年ぐらい掛かりました。
スーパーダンガンロンパ2とニューダンガンロンパV3とアクダマドライブの考察本も、頑張って作ります。 - ブログを見ますと、ダンガンロンパの記事は2017年04月19日のニューダンガンロンパV3の記事からとなっています。それ以降、ダンガンロンパ考察記事が2021年6月まで続いてます。4年に及ぶ考察を続けられたパッションはなんだったのでしょうか?
- ブログのダンガンロンパの記事はあれが最後ですけれど、今も同人誌を作ったりしていて、2017年1月にニューダンガンロンパV3をクリアしてから、ずっとダンガンロンパシリーズの考察に手を加え続けています。
今年で8年目になります。
こんなにも続けられているのは、ゲームとしてのエンターテインメント性の高さと、発売から十数年経っても未だに新しい発見がある奥深さです。本当に凄いゲームだと思います。 - 考察読本では、最初に各キャラクターのランクが出てきます。このランクのおかげでキャラクターの強さや殺害や生存理由についての理解が進みました。このランク付けはニューダンガンロンパV3の考察記事にも出てきますが、このようなランクをつけるという考えはどこからきたのでしょうか?
- 元々ニューダンガンロンパV3のエンディングが物凄く炎上してて、「これはクリエイターからプレイヤーへの出題で、ちゃんとした正解があるんじゃないかなぁ」と思ったのが始まりです。
作品全体を理解すれば細かい部分の解釈は勝手についてくるだろうと考えて、台詞の解釈や設定の深読みは置いといて、とりあえず作品の分解と再構築を試みました。
ダンガンロンパは学級裁判を6回繰り返すゲームなので、難易度を段階的に上げていくためにはおそらくクロの実力は6段階に設定してあるはず。
ニューダンガンロンパV3のキャラクターに6段階あるランクを当てはめてみると、最強格の主人公が2人いるのに対して最強格のラスボスは1人しかいないので、姿の見えない真のラスボスがいて、そのトリックは最強格の主人公と同じ叙述トリックになるはず。
「これはいけるな」となったのでニューダンガンロンパV3のシナリオを最初から最後まで通しで検証して、「シリーズ全部いけるな」となったのでダンガンロンパとスーパーダンガンロンパ2とダンガンロンパ3のシナリオも最初から最後まで通しで検証しました。
今振り返っても、キャラクターのランクを読解のとっかかりにしたのは良かったですね。ダンガンロンパはロジックで解き明かせるフェアな作品だという確信を最初に得られたので。 - ダンガンロンパでは「なぜそうなる?」という展開も多々ありました、クリアしたものの腑に落ちない部分もありましたが、考察読本のおかげで理解することができました(例:なぜ舞薗が桑田を誘ったのかなど)
このような行間を埋める考察を行う際、視点の置き方や考察の軸をどのように持っていますか? - 視点はマクロ視点とメタ視点のミックスで、考察は演繹法・帰納法・仮説形成のミックスです。
作者はこれがやりたいのだから、こういう技術とアイデアを使っているはず。作者はこういう技術とアイデアを使っているのだから、これがやりたいはず。この2つの考えを頭の中でグルグルと回して前へ進めています。
正しいゴールが分かっていれば正しいルートを歩めるし、正しいルートが分かっていれば正しいゴールへ辿り着くという考えですね。 - 一方で、実はほぼ全員が記憶を奪われていたりなど、非現実的な舞台装置も多数あります。個人的にはそういう不自然な部分が気になりましたが、ゆ~きさんはどう思いわれましたか?
- 「主人公側のほぼ全員が記憶喪失だったのは、ラスボスのトリックを叙述トリックにするためには、主人公たちの認識に訴える仕込みが必要だったからだ」と理解しているので、あまり気にしていません。
ダンガンロンパには、ほぼ全員が記憶喪失だった件に限らず、いろんな非現実的要素がありますが、面白いのでオールオッケーです。
エンターテインメント作品は、不自然さを恐れて小さくまとまるより、不自然さを恐れず大きく外してほしいとすら思っています。 - 今後のご活躍をお祈りしております。本日はありがとうございました。